運動中に聴いていた。
前半あたりの章
とにかくワーキングメモリは色んな能力だけでなく、前向きな思考みたいなものにすら関わっているという感じだった。
運動の章
ワーキングメモリ回路?と小脳運動皮質ループがあって、動作を覚えるにはワーキングメモリ回路をすっ飛ばさないといけないあたりが印象に残った(適当)。
これは運動以外にも言えることだと思った。運動的なことであれ知的作業的なことであれ、何かを習得しようとするとき、頭がいっぱいいっぱいになるような難易度(=ワーキングメモリをフルに使わないといけないような難しさ)で取り組むのは却って覚えが悪い。ある程度は考えなくてもできるぐらいの塩梅の難易度が一番学習効率が高い気がする。
子供から老人までのワーキングメモリの変遷の章
子供の成績の予測はIQよりもワーキングメモリのほうが精度が高いという話が印象に残った。ほんとにそれワーキングメモリの研究か?というような話もあったけど、とにかくワーキングメモリは色んな能力を身につけるのに大事な感じだった。
最後のあたりの章
ワーキングメモリに良い習慣と、ワーキングメモリの大切さが意識された未来の社会について。最後は総まとめ的なアドバイス。最後以外はとても薄っぺらい内容だった。
訳者あとがき
最後の章は冗長な内容が長々とあったのでばっさり切った、他にも重複した内容がいくつもあったので切った、著者の一人が開発したと紹介しているメソッドについて調べたけど有料?会員限定だったのでよく分からなかった、みたいなことが書かれていて笑った。とても誠実で良い訳者あとがきだったと思う。
まとめ
話題が非常に幅広い分野に渡っていて、大筋として書かれている内容はどれも大切そうで良い感じの本ではあった。
ただところどころの話の展開が強引だったり、怪しい適当な内容があったりで不信感が募った。本当はそういう先入観はいったん脇に置いて、まっさらな感覚で読み進めるのが良いとは思いつつ、いったん胡散臭いなと思ってしまうとなかなか難しい。
良い内容も多いので、胡散臭いな、どうでもいいなと思うところは軽く飛ばしながらまた読み返したい。丁寧に読み返す必要はない。
小脳運動皮質ループ周りの話は、物事の習得について何らかの示唆を得られる良い内容だった。